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歯科部関連

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随時改定の問題点とは
2020-06-05
カテゴリ:私たちの主張
2020年4月24日の中医協総会に歯科用貴金属の「随時改定Ⅱ」が提案され、承認された。6カ月ごとの従来の改定を「随時改定Ⅰ」とし、歯科用貴金属価格の素材(金、パラジウム、銀)価格の変動幅がその時点の告示価格の±15%を超えた場合見直しを行うもの。「随時改定Ⅱ」では、3カ月ごとに15%を超える価格変動があれば改定を実施する。
 
4月の基準材料価格改定が告示された時点で、30グラムあたり6万2490円に引き上げられることとなったが、保団連の「金パラ『逆ザヤ』シミュレータ」では、改定時点で2万円を超える「逆ザヤ」という状況だった。実態にまったく見合わない改定に対し、本会・保団連が呼び掛けた会員署名などを通じて強い怒りが寄せられた。今回の対応は、現場の切実な声が厚労省を動かしたものといえる。
 
3カ月の短期間で15%超という、大きな変動時の新対応策は、現在のような短期的な激変下では保険償還価格と市場実勢価格の乖離を緩和しうるが、一定の変動幅内ではこれまで同様に「逆ザヤ」が続く可能性はなくならない。
 
随時改定の問題点は、合金の市場実勢価格を調査せず、代わりに各素材の市場価格の資料を基に保険償還価格を決めることである。6カ月間の素材価格の変動が一定の範囲内であれば改定が見送られ、1年間の素材価格の市場動向を勘案することになり、乖離が放置されることなど、根本的な問題があるにもかかわらず、今次の対応は随時改定制度の問題点には一切踏み込んでいない。
 
世界情勢の変動を受けた投機的な動きにより、異常ともいえる価格高騰を招いていたが、新型コロナウイルスの世界的拡散によって、経済が停滞してくると、5月時点で価格の低下を見るようになった。そもそも、このような材料を保険診療に用いること自体が問題といえる。
 
メタルフリーの流れとともに、非金属の材料へのシフトや代替金属材料の開発こそが、本来取り組むべきことではないだろうか。
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