活動紹介
社会保障「国民会議」の動向に注視を
2026-02-05
カテゴリ:私たちの主張
高市総理は1月中に社会保障「国民会議」を開催するとしていた。自民党総裁選の公約であり、自民党と維新の会の連立政権合意書(以下、「合意書」)にも盛り込まれていたものである。突然の解散・総選挙により今後のスケジュールは不透明になっているが、当初は与野党と有識者を交えて議論し、通常国会中に議論の中間整理、年度末に具体案の策定を目指すとしていた。
中・低所得者が税や社会保険料の負担に苦しむ中、「給付付き税額控除」の制度設計の議論を進めると宣伝しているが、議論の基調になると思われるのは骨太の方針等で示されてきた社会保障費の抑制であり、合意書の内容である。合意書にはOTC類似薬の保険給付の見直し、新たな地域構想に向けた病床削減、2030年までに電子カルテの100%普及達成、高齢者の窓口負担の見直し等が盛り込まれている。
もう一つ想起しなければならないのは、過去の社会保障制度改革推進法と、それに基づき設置された「国民会議」の議論である。この会議は社会保障と税の一体改革を行い、全世代型社会保障2025年日本モデルを構築するとして設置され、2013年に報告書をまとめた。高齢者の自己負担の引き上げ、国保の都道府県単位化、紹介状なしで受診した際の自己負担の引き上げ等、様々な負担増が提言された。自助・共助をことさら強調し、社会保障に対する国の責任を後景に押しやる内容になっている。何よりも「国民が広く受益する社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、主要な財源に消費税を充てる」として、翌年の消費税率引き上げに道を開いた。
新しい国民会議の議論は過去の抑制ありきの繰り返しであってはならない。消費税に偏った財源論ではなく、応能負担の原則による課税・保険料負担による社会保障の所得再分配機能を果たすとともに、憲法25条の原則に立ち返った議論が重要である。動向に注視するとともに、議員に対する働きかけ等の積極的な発信が必要だ。








