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活動紹介

まやかしの地域医療構想
2019-11-20
カテゴリ:私たちの主張
分析のイメージ(厚労省資料を一部改変)
またしても厚労省による衝撃の報告が行われた。地域医療構想に関わる道内公立・公的54医療機関にとって青天の霹靂であろう。調整会議における丁重な議論を促し変更の余地を残しているが、概ね異論を認めない方向性を示している。
 
しかし厚労省の報告は意図的なミスリードがある。調査対象は9領域であるが、詳細に公表されているのは消化器癌手術、心カテ手術、脳卒中、救急、小児、周産期6領域の「類似かつ近接」分析である。災害、へき地、研修・派遣機能の3領域は別途法令にて重視されているが「診療実績が特に少ない」領域として扱われ、分析から除外されている。公表された医療機関の多くがへき地と隣接地で、大学病院の派遣人事に繋がりが深い。その実績は報告されていても、分析が非公開なのは厚労省の意図に反するからだろう。
 
6領域の分析は類似した人口ごとに分けて地域のシェア、実績を分析している。突出していなければ民間に任せる方針のようだが、一体誰が決めたのか。そもそも必要な医療資源の過不足は全く考慮されていない。隣接病院との線引きは車の移動で20分としているが、人口が類似しても医療環境が異なる北海道の多様性を認め公平に選択すべきだ。100万人以上の都市を一括し、分析が不十分なのは摩訶不思議である。
 
医療は重要な社会的共通資本であり、人々の健康と社会活動を支えている。そのダウンサイジングは介護や社会福祉の基盤を脆弱化し過疎化に拍車をかけ、2025年モデルを破綻させる危険性が大きい。公立・公的病院の在り方は、厚労省資料だけで決められる中身ではない。経済産業、総務、国交省等の資料を多面的に検討すれば、結果は異なるだろう。
 
民間病院に対しても同様の提起が予定されている。従来のベッド規制や指数見直しでは医療費削減は難しいとして、DPCから推計した標準疾患モデルが診療報酬や査定に反映され、働き方改革として医師数、専門医数に応じた患者数管理が要請される可能性すらある。
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