本文へ移動

活動紹介

受動喫煙防止 マナーからルールへ (医療機関の敷地内 原則禁煙)
2019-07-20
カテゴリ:活動紹介
 2018年7月に「健康増進法」の一部が改正された︒望まない受動喫煙の防止を図るため、一定の場所を除き喫煙が禁止となる。
 施設等の類型・場所に応じて段階的に施行され、全面施行は2020年4月1日︒医療機関はすでにこの7月より施行されている。
 今回の改正では、受動喫煙によって健康を損なう可能性が高い者が利用する施設・建物を「第一種施設」と定め、原則敷地内禁煙となる。第一種施設は未成年者、患者、妊婦が主に利用する医療機関、学校等の教育施設、児童福祉施設などの施設が対象とされている。これまで喫煙者が実践してきたマナーの一部が、法改正によりルールとなったかたちだ。第一種施設においては経過措置が設定されていない。病院・診療所、医科・歯科を問わず対象となり、加熱式たばこも含まれる。
 施設等の管理権原者は喫煙器具・設備(灰皿、スモークテーブル等)の設置禁止や20歳未満の者を喫煙所へ立ち入らせないこと等が義務化される。違反した場合は都道府県知事による助言や指導等が行われ、改善されない場合は罰金などが科せられる。一部の義務については管理権原者に加え、事実上現場の管理を行っている施設の管理者においても義務が発生する。
 
 屋外は特例も
 完全に敷地内禁煙とした場合、敷地外周辺で喫煙する人が出る可能性があるため、一定の条件を満たした上で、屋外に喫煙場所(特定屋外喫煙場所)を設置することが許可されている。
 許可される条件として①喫煙場所と非喫煙場所が明確に区分されている②施設の利用者が普段、立ち入らない場所である③「特定屋外喫煙場所」とわかるように標識を掲示する―ことが求められている。また設置条件に加え、特定屋外喫煙場所には職員を含めた20歳未満の者は喫煙を目的としない場合も立ち入りができず、近隣の建物に隣接
する場所に「特定屋外喫煙場所」を設置することがないよう配慮が必要とされているなど、受動喫煙が起こらないように徹底することが求められている。
 
 自宅を兼ねた診療所での喫煙
 ビルのテナントに医療機関が入っている場合、医療機関が入居しているスペースは完全禁煙となる。1階が診療所、2階が居住スペースとなっている場合は注意が必要である。居住スペースは喫煙可能だが、敷地内の屋外は規制により、特定屋外喫煙場所を除いて禁煙となる。
 
 診療報酬との関係
 健康増進法で許可されている「特定屋外喫煙場所」を設置した場合は、診療報酬で敷地内禁煙とされている施設基準を満たさないことになる。また、屋内禁煙については、診療報酬上で分煙による対応でも差し支えないとされている一部の入院料においても、健康増進法では屋内禁煙が求められているため、分煙による対応では違反することとなり注意が必要だ。したがって診療報酬と健康増進法の両方の要件を満たすためには屋内完全禁煙としなければならない。
 
 おわりに
 厚労省は喫煙者の医療費が1兆円を超えているとしている。喫煙率全体は減少傾向にあるが、北海道は喫煙率が高く、肺がんに罹患する患者も全国に比べて多い。道内では、受動喫煙防止条例を施行する市もあり、受動喫煙をなくす取り組みが広がっている。喫煙者、非喫煙者の健康維持、増進のためにも医療機関はさらなる対応が求められそうだ。
 
TOPへ戻る