介護報酬3・0%引き上げ
次期改定作業進む
政府・与党は二〇〇九年度介護報酬改定において、三・〇%の引き上げを決めた。このもとで、介護報酬の具体的検討が開始された。通所リハビリにおける維持期リハビリの整備や「個別リハ・短時間制度」や、療養通所介護の定員数増などが議論されており、これまでに明らかになった検討項目の概略を整理した。
「新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議」(十月三十日)において決定された追加経済対策の中で、介護報酬改定三・〇%の引き上げが明記された。これは、「賃上げ率や物件費の上昇分一%弱にさらに上乗せしたもの」(厚労省)であり、「介護職員の月給が二万円程度上がる分」(舛添厚労大臣)としている。
しかし早くも、「過去二回のマイナス改定分を補うものにもなっていない」「給与水準の改善までには回らない」といった不満の声も上がっている。
5項目の視点
次期介護報酬改定の実質的審議は、社会保障審議会介護給付費分科会(大森彌会長)で十月三日から開始された。「平成二十一年度介護報酬改定の視点(例)」が厚労省から示され、この五項目(表)を軸に検討に入った。
維持期リハの見直し
十月三十日に開催された介護給付費分科会では、居宅介護サービスについて検討された。主な項目を列挙する。
@訪問介護・・・短時間頻回訪問や夜間介護の強化、サービス提供者の非常勤化、三級訪問介護員の新たな経過措置が提案されたが異論も出された。
A療養通所介護・・・定員数の増加(五名から八名に)と施設基準の見直しが議論された。
B通所リハ・・・医療保険において一部が代替されている維持期リハの介護保険における受け皿の整備、さらに「個別リハ提供に特化した短時間の制度」の創設が提案された。
C訪問リハ・・・訪問制限や評価方法について意見が交わされた。
D訪問看護・・・褥瘡ケアの特別管理加算化やサテライト事業所制度の周知徹底、訪問看護支援事業、ターミナルケア加算の見直し等が議論された。
その他、訪問入浴介護、通所介護、事業所評価加算が検討された。次回は居宅介護支援、地域密着型サービス等について議論される。
今回の三・〇%の引き上げについては「給与に反映されるかチェックが必要」(財務省)という注文もついている。改定の具体策は今後明らかになり次第、逐一情報提供する予定である。
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表 平成21年度介護報酬改定の視点(例)
1 介護従事者の人材確保対策
(介護従事者の処遇改善や事業所の評価方法)
2 高齢者が自宅や多様な住まいで療養・介護できる環境の整備
(医療と介護の連携)
3 認知症対策の推進
4 平成18年度介護報酬改定で新たに導入されたサービス(新予防給付、地域密着型サービス)の検証
5 サービスの質の確保、効率化等
(要件・基準の見直し、事務負担の軽減、訪問看護サービス提供責任者や事業所の評価方法等)
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