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胃瘻(PEG:経皮内視鏡的胃瘻造設術)の最近の話題
町立長沼病院(北海道胃瘻研究会事務局) 倉 敏郎
尊敬する大先輩の松本先生のご指名で初めて投稿致します。私が日常行なっているPEGについて、今回の保険点数の改訂がありましたのでそれに関連した話題を提供致します。
今回(平成20年4月1日)の保険点数の改訂で、いままで点数が存在しなかった胃瘻カテーテル交換に初めて200点という交換手技料が認められました。これまでは、カテーテルの材料費のみの請求で医師の技術料は全く無視されておりました。改訂により、少ない点数ながらも我々の苦労する手技が、保険点数として認められた事は画期的な事であり、全国保団連からの強い要望が重い扉をこじ開けてくれたとお聞きしており、この場を借りて感謝致したいと思います。
しかしながら、算定の要件として「画像診断等による確認を行なった場合に限り算定できる」という但し書きがついており、「画像診断等」についての疑義解釈では「内視鏡、造影、レントゲン」と厚労省の回答がありました。一見まともそうな見解ですが、我々PEGに携わる専門家としては、甚だ納得できない現場の実態をわかっていない「ど素人」が作った文言としか思えません。PEGはそもそも在宅医療の推進を目的に厚労省の保険点数の誘導がありました。しかし、内視鏡や造影の確認は在宅では出来ません。交換の度に病院へ移送して確認を行なえと言うのでしょうか?年間のPEG交換は40万?50万件と言われています。この方々が全て「画像診断」でなければ交換点数が認められないとすれば、我々医療者側はもちろん、支払い側も大変なコストを負担することになり、矛盾に満ちた改訂と思われます。
今後、現実に即した解釈となるよう全国の仲間と力を併せようと、相談している所です。是非とも保険医会のお力もお借りして、患者さんのため、および医療側としても納得出来るような形にして行きたいと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
往診
札幌支部 平川歯科医院 今村 裕香
歯科の往診を週3日続けて8年になる。あえて言葉に拘るなら訪問歯科診療ではなく、往診である。
私が伺う先はほとんどが後期高齢者で、研修医や新人衛生士と共に居宅や病院のベッドサイドに器具機材を持ち込んで、入れ歯を作ったり直したり虫歯の治療も抜歯もする。必要ならばモニター下で行うこともある。
痛い、食べられない。でも患者さんが来られないからこちらが伺う。出向く方向が逆になっただけだが、生活背景や彼らを支える人々に触合えることは、治療法の選択や診療を進める上での大きな導となる。全身状態、麻痺側、認知度、食物形態、介護する方の事情などを加味すると教科書通りではない選択肢が加えられることも多い。
例えば総入れ歯が割れてしまった。超高齢者。新製しようか。。?いや、一時的に原形に修理し少し手を加えてその型を採ろう。複製である。見た目や理論ではない。慣れ親しんだそれは義歯であっても、もうその方の体の一部になっているから。
また、ある患者さんは「1番嬉しいのは便通が良くなったこと」とおっしゃった。間接的な効果を実感する印象的な言葉であった。
何に喜びを感じるかは当に人それぞれであり、その手助けの一部が私の往診であれば、一人の人間としてこんなにうれしいことはない。
往診を続けるなかで私は多くの事を学び考えの糸口をいただいている。症例としてだけではない。人を診るとはどういうことか。現場が真に求める支援や連携とは何か。家族とは。生きるとは、、。
そう考えると、時間や頻度に縛られた指導や文書提供が歯科における在宅支援や地域連携であり在宅歯科訪問診療であるとする厚労省の考えには温度差を感じずにはいられない。
これからも患者さんとの出会いやお付合いを大切に広い視野で私ならではの往診を続けていこうと思う。若い仲間達が後に続いてくれることを願いながら、、。
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