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「地球温暖化の影響と、それを防ぐ将来の私たちの生活」
北海道大学大学院地球環境科学研究院 准教授 山中康裕氏
2050年までにCO2半減
二〇〇七年六月、ドイツで開催された主要国首脳会議(G8サミット)では、「世界の二酸化炭素排出を二〇五〇年までに半減させることを真剣に検討する」という合意がなされた。
現在、人類の活動により放出された二酸化炭素のうち半分は森林や海洋に吸収されているが、残りの半分は大気中に残り、その温室効果により地球温暖化を引き起こしている。もし二酸化炭素の排出量を森林や海洋が吸収する量に抑えることができるならば、大気中の二酸化炭素濃度はこれ以上上昇しないことになる(大気中の二酸化炭素濃度の安定化)。つまり、「二酸化炭素排出を半減すれば、地球温暖化を防げる」というのは自然科学の研究に沿った主張なのである。
しかし、森林や海洋は、大気中の二酸化炭素濃度が上昇している現在の状況下で人間の排出量の半分を吸収しているのであって、濃度が安定化した状況では吸収量は減少すると考えられている。二〇五〇年までに半減させたとしても、二一〇〇年時点で現在よりも七、八割を削減していかなければ二酸化炭素濃度の安定化を続けていくことができない。
IPCCによるシナリオ
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は一九八八年に設立され、二〇〇七年に発表された第四次報告書では「温室効果ガスの増加で温暖化が起こっている」と断定した。気温は平安時代からの千年間ほぼ変動はなかったが、過去百年で〇・七四度急激に上昇した。今後は三、四度上昇すると予測している。この気温上昇の予測は、経済重視、環境重視、国際化進展、地域主義の組み合わせによりシナリオが作られており、六つの各シナリオ間で異なる。我々がどのシナリオを選択するかで今後の気温上昇が確実に変わる。
地球温暖化は始まったばかりで、実効性のある対策を今後どう行なうのかを考えて行くことが大切である。
北海道における影響
北海道において、夏日(最高気温二五度以上)の期間は現在一ヵ月半だが、気温が三度上昇すると三ヶ月近くになる。冬日(最低気温が〇度未満)の期間は、現在は三ヶ月以上あるのが一ヵ月半になる。十二月は雪が降らず根雪は一月になり、二月には雪解け。パウダースノーが見られなくなる。また、オホーツク海高気圧の張り出しによって「エゾ梅雨」と呼ばれる初夏の降雨の期間が延びる。
台風は勢力が弱まらずに日本付近にやって来ることが多くなり、二〇〇四年に北海道大学のポプラ並木が倒れたような大型の台風が今後北海道にも上陸しやすくなる。また海水の酸性化で、珊瑚や餌としてのプランクトンが減少するため魚に影響があらわれる。「さんま」が「シシャモ」になる日が来るかもしれない。
二酸化炭素削減のための具体策
二〇〇八年から京都議定書の約束期間が始まった。日本は温室効果ガス六%削減の約束を守るだけでも苦労しているが、今から対策を実行すればG8の「二〇五〇年CO2半減(日本は六〇〜八〇%削減)」は可能である。
国立環境研究所を中心とする「脱温暖化二〇五〇研究プロジェクト」は五月二十二日、低炭素社会に向けた十二の方策(表)を発表。電力の効率改善や人々の生活スタイルの変化など総合的に検討した結果、七〇%削減は可能と結論づけている。たとえば、通勤や通学に公共交通機関やハイブリット車を利用する、地産地消し輸入を減らす、林業の再建(カーボンニュートラル:環境中の炭素循環量に対して中立)など、今後四十年間で低二酸化炭素社会へ誘導すれば決して実現不可能ではない。我々がそれに向かって変わっていく必要がある。 (文責 広報部)
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3.安心でおいしい旬産旬消型農業
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9.太陽と風の地産地消
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