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後期高齢者診療料 届出、算定は慎重に
本会理事会が声明
今次診療報酬改定において、当初「総合医」「かかりつけ医」など後期高齢者の一元管理をめざす内容が浮上していた。その具体化が見送られたかのように思われたが、「後期高齢者診療料」という名目で後期高齢者医療費の包括と一元管理が導入された。
同診療料は、七十五歳以上を対象に「慢性疾患を総合的・継続的に主治医が診る」為の診療報酬として月額六〇〇点に設定された。また、主病に対する一医療機関での管理・年間診療計画の作成、医師の四日間の研修が要件とされ、高血圧・糖尿病・不整脈・脳血管疾患などの老人性慢性疾患と認知症や便秘症が対象疾患となった。
この六〇〇点には、医学管理・検査・処置・画像診断の費用が包括されている。マスコミでは、「一ケ月に何回受診しても窓口負担は月六〇〇円で変わらない」などと報道され、誤解している高齢者が多い。しかし基本診療料、注射、投薬などは別算定で、実際の負担は全く異なるものである。診療現場で混乱が生じ、余計な説明を強いられることになる。
低水準な評価
今次改定は〇六年の老人医療費を基準にしている。神奈川保険医協会の調べによると、今回包括された項目の医療費合計は、七七一六円で、六〇〇〇円ではマイナス二七%の低水準に留まることがわかった。たとえば、一月に特定疾患療養管理料二二五点×二を算定し、心電図検査一五〇点を算定しただけで六〇〇点となる。
高齢者の実態を無視
七十五歳を境にして、医療内容を区分することは現実的ではない。七十五歳で突然病態が変化するのではない。高齢者の全てが慢性疾患のように扱われているが、急性疾患も多くあり、高齢者は、急変・急性症状を繰り返しやすく、予見が困難である。よって、対象疾患を限定する包括的な診療報酬体系は高齢者にはそぐわず、出来高による適正な診療報酬での評価が必要である。
「後期高齢者診療料」は、総合的に診るとの美名のもと、患者に幻想と誤解を与え、医療現場に粗診粗療を強要し、医療費削減のみを目的としたものである。本会は、四月十九日の理事支部長会において、同診療料の届出・算定を慎重に行うよう会員に広く要請することを決めた。今一度慎重なる判断・再考をお願いしたい。(本紙折込チラシ参照)
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