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後期高齢者医療制度の中止・撤回を
この制度はなぜ七十五歳からなのか。理由は「高額な医療費」と「終末期の入院医療費」にある。厚労省は、在宅死の割合を現在の二割から二〇二五年までに四割に引き上げ、年間五千億円の「終末期医療費」を削減できると予想している。〇七年厚生労働白書で「将来の年齢階級別死亡者数」を推計しているが、七十五歳以上から死亡者数が急増し、三〇年には現在の約二倍になると予想している。入院が必要な患者数も、七十五歳以上から激増し、中でも脳血管障害は三〇年には現在の二・五倍になると予想している。このように、後期高齢者医療制度は高齢者の入院医療費、特に脳血管障害の終末期医療費を減らすため七十五歳である必要があったのだ。
後期高齢者医療に要した総医療費の一〇%を高齢者が負担し、医療費が増大したら自動的に保険料が値上げされる。入院医療を必要とする人が年々増え終末期医療費も増加すれば、保険料を引き上げざるをえない。これは介護保険制度と同様、医療費を自動的に制御する仕組みだが、対象となる七十五歳以上の高齢者と六十五歳以上の障害者は、どちらも医療を必要とする機会が多い。新設された後期高齢者診療料(月一回六〇〇点)でも、糖尿病のように毎月血液・尿検査をすると赤字になる。保険制度を維持できるわけはなく、受診を抑制するための制度、すなわち「高齢者、障害者いじめの制度」とも言える。
終末期医療自体についてはあまりふれられていない。年内実施が確実視の総選挙をにらんでか、どのような終末期医療が提供されるのか国民に明らかにされないまま始まった。
この制度の対象者は今後一年間「資格証明書」は発行されないというが、国保滞納世帯の制裁率が三〇%という都市もあり今後の増加が強く危惧される。
四月一日首相が「後期高齢者医療制度」を「長寿医療制度」と言い換えるよう指示したが、愚かとしか言いようがない。今月「全国医療費適正化計画」も決定されるが監視の目を緩めてはいけない。
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