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北海道保険医新聞より 
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糖尿病と健康
苫小牧市 道央佐藤病院歯科診療部 寺下和平

 うっ、寒い。二月初の夜七時頃、ふと立ち止まり南の空を見上げればオリオン座が冷え切った空気の中でゆれている。私は防寒着に身を固め、線路脇のエルフィンロードを歩いている。昼も樽前山の雪景色を見ながら、殆ど毎日歩いている。精神科の先生に、何か強迫観念にかられて歩いてんじゃないのと言われても、ただひたすら歩いている。

 事の発端は、今から四年前の事である。朝からどうも調子が悪い。だるい、口が渇く、口の中が粘る、頻繁にトイレ、眼がしょぼつく、眼の奥が痛い等などである。職場で健康診断があり、血液検査の結果、恐れていた事が数値として出た。血糖値二八〇、HbA1Cが一〇・二と示され、眼が点になった。これは一体何なんだ。確認のため、地元の内科で検査を受けるも結果は同じ、尿糖も出ていた。その頃、シンボルも痒くてベトついていたような。当の主治医、「典型的なU型糖尿病ですね」と。ふう、溜息が出た。思い起こせば当時、土日はラーメンの食べ歩き。食事はいつも腹一杯食べ、そしてお茶に饅頭、また夜食はラーメン。遺伝的素因と環境因子が相まっての事である。体重は身長の割には六六kg、B.M.Iは二六、ウエストは九〇cm、血圧も高め、今はやりのメタボである。女房が心配しても、聴く耳を持っていなかった。「バチ」が当った。糖尿病の合併症が脳裏に浮かぶ。心機一転、食事療法と運動療法を実施した。糖尿病に関する本を読み、血糖値測定セットを買い、色々と試して辿り着いたのがこれである。

 朝食は玉ねぎスープとシナモン入り紅茶、バナナ少し。昼食は小さめのおにぎりと少しばかりのおかず。夜はご飯一膳と味噌汁、納豆、水にさらさない玉ねぎのスライスを電子レンジで三分間の加熱。副食、これは何を食べても良い。ただ、納豆と玉ねぎは毎日食べている。玉ねぎの成分であるサルファロイドが血糖を下げる作用がある。たまにははめを外して、外で大いに飲んでいる。次の日、結構血糖値が上がっているが、何も心配いらない。最近、よく言われている歯周病と糖尿病の関係は経験から確かにある。まずは内科的に血糖をコントロールしてから、口腔ケアで管理する。

 そして、運動療法である。人の構造は歩く形になっている。毎日 二回のウオーキング。最初はきついけど、少しずつ時間を延ばせば四十分のウオーキングは気持が良い。足は第二の心臓と言われるように、ヒラメ筋を意識しながら、大股で颯爽と歩く。姿勢に気を付け、バランスよく行う。最近の血糖値は一一五位、HbA1Cは五・四。体重は五三kg、B.M.Iは二一、ウエストは八〇である。やれやれ。全国で推定一二〇〇万人の糖尿病患者。心当たりの方は一度参考にしてみて下さい。

 

文書化
札幌支部 栗原歯科診療室 栗原基之

 歯科では前回の保険の改正で患者さんに対する治療計画書、説明書の発行が課された。また明細の判る領収書の発行も義務化された。部分床義歯希望の患者さんが冠や義歯の入るまでの一、二ヶ月間で、毎回の治療内容がわかる領収書と、五枚以上の計画書、説明書を受け取ることになる。

 医療法では「医療安全に関する文書」として、医療安全、院内感染対策、医薬品管理、医療機器管理、保守点検記録等の文書化が義務づけられている。

 国が推し進めようとしているのはISOなるものの仕組みを医療界にも及ばすことのようだ。ISOは"相等しい"を意味するギリシャ語のISOSに由来すると聞く。WTO加盟国はそれぞれの国家規格を"相等しく"ISOなどの国際規格に合わせることが義務づけられている。

 医院に当てはめると、方針に基づいて、計画を立て、実行する。結果を確認し、必要に応じて改善をする。ISO9001を取得するためにはこのようなshall項目が百三十五あり、文書化しなければならない。認定を受けた後も毎年審査を受け継続するとのことである。獲得まで文書化に一年かかり、多額のコンサルタント料、認定料もかかるとのことである。

 コンプライアンスは絶対と考えます。しかし、こんなに速いペースで文書化しなければならないのでしょうか。必要最小限にとどめ、裁量は我々に任せるべきではないでしょうか。文書化はやがて、電子化になり、管理は人間的温かみのないものへと導かれます。

 アメリカ依存の経済、資金は海外に流れる、借金は増える。道民生活は向上しない、医療を受けられない、歯科医のワーキングプアが増える。グローバルスタンダードは一部の人間の利益しか生み出さないと考えるのは私だけでしょうか。


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