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北海道保険医新聞より
解説
 

新点数との置き換え比較(医科・外来)

 新旧点数を外来の受診パターン別に置き換え比較した。事例は夜間帯の受診、慢性疾患の後期高齢者、特定施設入所者の在宅医療の3つのケース。特定施設入所者に対する在宅医学総合診療料の算定例などでは減額幅が大きいケースも見られる。

 今次改定では病院勤務医の負担軽減を緊急課題の1つに挙げ、そのために診療所における夜間、早朝診療の評価を新設した。事例1のように夜間、早朝診療を標榜していれば増点だが、標榜していなければほとんど変化がない。調剤薬局にも夜間・休日等加算があるが、二十四時間体制に対する加算である。開業医の過重労働、看護体制や時間外手当、薬局との調整などの問題が浮上する。

 後期高齢者の医療については、事例2−1、2−2とも後期高齢者診療料を届出しない例では減算になる。再診料が維持されたとはいえ、外来管理加算の減額の影響が大きい。包括される検査の回数が多い方がより減額となる。後期高齢者診療料を届出すれば増額になるが、その中に包括された検査、画像、処置をどのように実施するかの判断が求められる。

 特定施設入所者の在宅医療を事例3−1、3−2に示す(同一患家二人目はまだ不確定)。いずれも在宅療養支援診療所の届出をしている場合。訪問診療料の大幅な減算に加え、事例3−1では在宅時医学総合管理料(在医総管)から新設された特定施設入居時等医学総合管理料への変更により、非常に大きな減額となる。また事例3−2のように在医総管を算定せずに特定疾患療養管理料を算定していたケースで、後期高齢者診療料の算定に変更した場合も、かなり大幅な減額となる。

 勤務医負担軽減と開業医の標榜時間拡大をセットにすること自体問題がある。しかも加算の程度は夜間、早朝診療を実施できるだけの人員や時間外人件費の確保に見合ったものとは言えない。

 後期高齢者診療料は、医学管理等、検査、画像診断、処置が包括され、また一医療機関のみの算定であり、以前より危惧されていたフリーアクセスや必要な医療の制限が現実のものとなった。

 前回改定で在宅重視を旗印に在宅療養支援診療所が創設されたが、今回の改定では事例のように大幅な減額となり、在宅重視に逆行する。
今後更に当てはめ作業を重ね、改定の影響を明らかにしていく。


■事例1 診療時間外と夜間・早朝等加算の比較

・午後8時に受診した一般患者の加算点数の比較
・標榜時間外(午後5時まで)Aと標榜時間内(午後9時まで)Bのケース
・院内検査(迅速検体検査1項目施行)あり、院外処方の場合

A
(標榜時間外)
B
(標榜時間内)
旧点数
新点数
旧点数
新点数
時間外加算 85点(※) 85点(※)    
夜間・早朝加算     0点 50点
緊急院内検査加算 110点 110点 0点 0点
外来迅速検査加算 1点 5点 1点 5点
調剤薬局 (夜間加算)   40点   40点
加算合計 196点 240点 1点 95点
医療機関での点数増減
+4点
+54点
患者負担合計増減額(調剤含)
+44点(130円)
+94点(280円)

※Aの場合で慢性疾患患者など自己都合による時間外受診の場合は保険外併用療養費(要報告)で実費徴収が可能

 

■事例2−1 後期高齢者(診療所で検査を加味した3ヶ月間の比較)
・Aは生化学検査(包括10項目3ヶ月)に1回実施
・Bは生化学検査(包括10項目)を毎月実施
・Cは後期高齢者診療料を算定している場合
・診療は月1回で5分間以上、検査は判断料および静脈採血料を含む
・投薬、画像診断は含まれていない。患者負担割合は1割としたケース

 
A
(生化学検査3月に1回)
B
(生化学検査を毎月)
C
(後期高齢)
 
旧点数
新点数
旧点数
新点数
新点数
再診料 71点×3 71点×3 71点×3 71点×3 71点×3
外来管理加算

57点×3

52点×3 57点×3 52点×3 52点×3
医学管理等 225点×3 225点×3 225点×3 225点×3 600点×3
検査料 297点×3 284点×3 297点×3 284点×3 0点
3ヶ月合計 1,356点 1,328点
(▲28)
1,950点 1,896点
(▲54)
2,169点
1ヵ月平均 452点 442点
(▲10)
650点 632点
(▲18)
723点
新点数での患者負担額   440円   630円 720円

 

■事例2−2 後期高齢者(診療所での1ヶ月間の比較)
・診療は月2回、特定疾患指導管理料2回算定
・検査、投薬、画像診断は含まれていない 

後期高齢者診療料
届出なし
届出あり
旧点数
新点数
新点数
再診料 71点×2 71点×2 71点×2
外来管理加算 57点×2 52点×2 52点×2
医学管理等 225点×2 225点×2 600点
合計点数 706点 696点(▲10) 846点


■事例3−1 特定施設入居者への在宅医療(在医総管算定患者)
・グループホームに入居する後期高齢者
・在宅支援診療所(病院)で月2回訪問診療
・在宅時医学総合管理料を算定(院外処方)

旧点数
新点数
旧点数
(同一患家2人目以降)
再診料     128点×2
訪問診療料 830点×2 200点×2  
在医総管 4,200点   4,200点
特定施設医総管   3,000点  
合計点数 5,860点 3,400点
(▲2,460)
4,456点

※新たな診療報酬点数において同一患家の2人目以降の取り扱いに関しては再診とするか訪問診療料が算定できるか現時点では不明(2月17日現在)。
※しかし在宅時医学総合管理料の大幅な減算により減額になると予想される。

 

■事例3−2 特定施設入居者への在宅医療
       (特定疾患指導管理料と後期高齢者診療料の算定例)
・グループホームに入居する後期高齢者
・在宅支援診療所(病院)で月2回訪問診療Aと同一患家2人目Bのケース
・特定疾患指導管理料算定から後期高齢者診療料の算定へ変更(院外処方)

A
B
旧点数
新点数
旧点数
(同一患家2人目以降※)
新点数
再診料     128点×2 123点×2
訪問診療料 830点×2 200点×2    
医学管理等 450点 600点 450点 600点
合計点数 2,110点 1,000点 706点 846点(+140)

※新たな診療報酬点数において同一患家の2人目以降の取り扱いに関しては再診とするか訪問診療料が算定できるか現時点では不明(2月17日現在)。


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