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北海道保険医新聞より
一面記事

新春のごあいさつ
北海道保険医会 会長 小谷俊一

 新年おめでとうございます。会員の皆様におかれましてはご家族共々良い年を迎えられましたことをお慶び申し上げます。

 年が改まる毎に「今年の抱負を」「今年こそは頑張るぞ」と意気込んではみたものの三日坊主で終わるということはよくあることですね。しかし、国が掲げた医療改革はどうやら遂行されそうです。患者さん、私どもにとって望まない公約はきちんと実行してくる、望むところは知らん振りする、何とも嬉しくないお年玉です。

 近年の財政優先型の政治は地域格差、国民の経済格差を広げ、日常生活面において深刻な影響を及ぼしました。医療面においても「医療格差」なる言葉が生まれ、今や国民の政治に対する不満、不信感は募る一方です。

 以前から国は増え続ける医療費は財政を破綻させるという理由からか、せっせと医療費削減に励んできました。より顕著になったのは小泉政権の聖域なき構造改革からであり、大鉈を振りかざし国の医療費抑制政策をさらに押し進めました。その行き着く先は近頃盛んに叫ばれている「医療崩壊」です。現状からみて、今の日本の医療は崩壊寸前と言っても過言ではありません。

 4月からは、後期高齢者医療制度、都道府県による医療費適正化計画、保険者による特定健診・特定保健指導等が実施されます。後期高齢者医療制度については、広域連合を含む自治体、保険者などからも実施内容の見直しや中止の声が上がっています。今後一層の高齢化が進み医療費増大が見込まれる中で、財政の論理だけで必要な医療費までも切り捨てられることは許されません。

 昨年上映された映画「シッコ」をご覧になった方も多いと思いますが、アメリカは富裕層と貧困層とで受ける医療に大きな差があります。今日本はアメリカから公的医療保険の市場開放を求められていますが、世界に誇る国民皆保険制度を崩壊させることだけは避けなければなりません。そうさせない為にも、我が国の医療の進むべき道は経済面からの圧力に屈せず、国民皆保険制度を守りながら自由な医療ができるようにすることではないでしょうか。昨年出された「混合診療禁止は違法」判決は皆保険制度の根幹に関わることですので、今後の裁判の成り行きが注目されます。

 今年も厳しい医療情勢になります。保険医としての生きがいを失わないためにも、当会は医療改悪阻止に向け活動を続けていかねばなりません。

 どうぞ会員皆様方のご支援、ご協力をお願い申し上げます。


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