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レセプトオンライン義務化は時期尚早である
厚生労働省は、レセプト請求を二〇一一年四月までにオンライン義務化する方針を固めた。オンライン化で誤った請求や医療費の無駄遣いをチェック、保険事務の効率化がねらい。そしてレセプトを医療情報として活用し、医療費の適正化、医療の質の向上に繋げたいとしている。果たしてそうであろうか。
現在、レセプトオンライン化の前段階レセプトの磁気媒体による提出は、医科で約一四%である。これには審査・支払機関の「レセプト電算処理システム」に参加することが条件である。歯科は稼動すらしていない。このような状況下で、五年後をメドに完全オンライン化する真の狙いは何か。それは医療に関する膨大なデータを政府や医療保険者が一元管理し、診療内容の規制を強め、医療保険の給付を抑えることにある。また、IT関連企業が市場拡大で莫大な利益を生むことが付随してくる。
オンライン化されれば審査簡略の為DRG/PPSを導入しなければならなくなる。包括化の結果、医師の裁量権が狭められ、日常診療の制限、ひいては診療の質の低下もまねきかねない。しかも、オンライン化できない医療機関には診療報酬の支払い遅延、又は拒否というペナルティーが待っている。韓国では、オンライン請求を行えば医療機関への支払い期日の短縮や、無審査などの特典を与えようとしているが、それこそ不正請求の温床を生みかねない。いずれも看過できないことである。
確かに医療機関のIT化、合理化促進は必要である。オンライン請求意向のある医療機関を否定するつもりはない。我々医療人は医療の未来が良くなることに対しては協力を惜しまない。しかし、規制緩和が叫ばれる中、さらに規制強化しようとする政府のプランには断固反対である。
レセプトのオンライン化は個人情報保護、セキュリティ、保険者のデータ管理、医療機関の費用負担増等解決すべき難問が多すぎ、現況下での義務化は時期尚早である。
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